ダイエットと聞いて、食事制限や半身浴を真っ先に思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。実際に、テレビや雑誌で活躍するタレントやモデルたちが実践していると聞くこともよくありますよね。

確かに、半身浴はダイエットに適した体質に改善してくれる良い方法ではあるのですが、やり方が間違うと色々な危険性が潜んでいます。そこで今回は、半身浴の効果や危険性についてよくある質問に答えながら説明していきましょう。

半身浴ってどんな効果があるの?

半身浴はよく痩せる、肌がスベスベになるなどと聞いたことがあると思いますが、具体的にはどのような効果があるのかをご紹介していきましょう。半身浴の効果は、次のようなことが挙げられます。

①ダイエット効果

ダイエット効果ときくと、取り組んですぐに〇〇kg痩せた!のようなイメージがあるかもしれませんが、半身浴の場合のダイエット効果は「ダイエットしやすい体質改善効果」という意味のダイエット効果です。半身浴は38℃前後のぬるま湯のため、サウナのようにダラダラと汗をかいてすぐに痩せるわけではありません。徐々に体が温まることで血行が良くして老廃物がたまりにくくし、痩せやすい体をつくるわけですね。「全く効果がなかった」という方の中には、すぐに効果が出ると思っていた人もいるのだと思います。

②デトックス効果

夏は冷房のきいた室内にいて、残りの季節は運動もせず温かい環境にいると汗をかく機能が衰えていき、体内に老廃物や毒素、脂肪などが排出しにくい体質になってしまいます。そこで、一年中できる半身浴で老廃物や毒素などの排出を助ける汗をかく機能を鍛えることができ、体内を健康な状態に保つデトックス効果が期待されます。

③美肌効果

身体を徐々に温めてゆっくりと汗をかき、老廃物や皮脂などとともに毛穴の汚れや鼻のブツブツも取りやすくなる美肌効果が期待されます。ただし、これは半身浴に限ったことではありませんが入浴後はとても乾燥しやすい状態になるので、すぐに保湿をして美肌を守ってくださいね!

④冷え性改善効果

身体の芯からじっくりと温まるので、全身の血行が良くなる冷え性の改善効果が期待されます。足湯だけでも効果がありそうに見えますが、直後にすぐ冷えてしまいがちなのでやはり半身浴でじっくり温めたほうが冷え性改善としては期待できます。

⑤むくみ改善効果

さきほどの全身の血行が良くなるとリンパの流れも良くなって汗ととともに余分な水分や老廃物が出ていくため、顔や足のむくみの改善効果が期待されます。半身浴中にリンパマッサージを行うことでより効果的にむくみを改善することもできます。

リンパマッサージの方法

脚の場合は、ひざからひざ裏にかけてしぼるように足の甲までマッサージすることで、ひざ裏のリンパ節の流れを促進してむくみの解消になります。顔の場合は、目元から頬骨の下、目頭から目じり、顎の部分、それぞれから耳の前のリンパ節へ向けてマッサージを繰り返すことで二重あごの改善やリフトアップ効果が期待されます。

⑥疲労回復効果

38℃前後のぬるめのお湯につかることでリラックスでき、結構循環が良くなることで代謝が活発になります。そのため、こりや痛みを引き起こす乳酸を排出する機能が促進されていきます。これらに加えてお湯の温かさと水圧の肌の心地よさ、浮力による感覚もリラックス効果を与えてくれるため、疲労回復効果が期待されます。

⑦安眠効果

ぬるめのお湯なので体に負担がかからずに温められ、リラックスするとともに眠気を誘ってくれるので安眠効果が期待されます。夜寝る前に半身浴をすると良いでしょう。

半身浴が身体に悪いと聞いた記憶が…やり方に問題あり?

半身浴はさきほど挙げたような様々な効果がある一方で、「身体に悪い」「効果が全然ない」ということを耳にした人もいるのではないでしょうか。それは、やり方に問題がある場合がほとんどで、次のようなやり方をしていては効果は出にくいです。

浴室が寒すぎる

半身浴は足をお湯につかるため下半身から温まっていきますが、浴室が寒すぎると上半身が冷えて汗をかくことができません。よって、浴室暖房もしくは湯船のふたをあけて25℃前後に浴室を暖めておきましょう。また、暖房の聞いた部屋から冷たく冷え切った浴室、そこでの熱湯などでヒートショック(温度差による肉体的ショック)を引き起こす危険性があります。したがって、なるべく部屋の温度と近づける必要があるわけですね。

水分を全くとらない

半身浴はじっくりとはいえ汗をかくため、体内は脱水状態になり喉もかわきます。喉がかわくということは、すでに軽い脱水状態になっているため、半身浴中には500mlペットボトルを近くに用意して、すぐ飲める状態にしておきましょう。また、半身浴をする30~40分前を目安コップ1杯の常温か白湯を飲むようにしておくことも忘れないようにしましょう。人間の体は、水分を摂取してから吸収されて代謝するまで約60分かかるので、効率的に汗として流すには30~40分前位を目安にするといいです。

お湯が熱すぎる

汗をかきたいからといって、41℃以上の熱々のお湯にすると皮膚が体内に熱を入れまいとバリアを張るために体の表面しか温まりません。また、熱いと心拍数が急に上がるため体に負担がかかり、人によってはのぼせる原因にもなります。これではリラックスどころか緊張状態がつづくことになってしまうので、38℃前後のぬるめのお湯で体の芯から徐々に温めるようにしましょう

上半身にタオルなどをかけていない

半身浴の基本は両腕や手はお湯にはつけず、バスタブに置く姿勢をとることです。濡れると乾くときに熱を奪うので冷えてしまうからですね。しかし、それだけでは浴室を暖めているとはいえ、上半身にタオルなどをかけていないと冷えてしまいます。湯船のふたをしめて首だけ出す状態であればよいですが、それ以外の場合は乾燥したタオルなどをかけて冷え性対策をしておきましょう。温めた濡れタオルでやると数分はいいですが、すぐに冷えて逆効果になってしまうので注意しましょう。

長時間つかっている

半身浴は長ければ長いほど効果があるわけではなく、20~30分程度が目安です。体質によってこれより短かったり長かったりすることはありますが、1時間も2時間も入ると肌がふやけて乾燥肌の人には逆効果になってしまうので注意しましょう。30分より長く入りたい場合は、間に5分程度の休憩をはさんで水分補給をして入るなどの工夫をしましょう。

のぼせやすいのにそのまま無理して入っている

体質的にのぼせやすいのに無理して入っていては、体調を崩しかねません。そこで、保冷剤を入れるか水で濡らしたタオルを頭に乗せて冷やしながら半身浴をするとのぼせにくくなります

食後すぐに入っている

食べたカロリーをすぐ消費したい気持ちは分かりますが、食後は胃腸が食べ物を消化している時間のために血液が胃腸に集まっています。そこで半身浴をしてしまうと血液が循環してしまって胃腸の働きが悪くなり、消化不良を引き起こす危険性があるので、食後30分~1時間程度は空けてから半身浴をしましょう。

お酒を飲んだ直後に入っている

お酒を飲んだ直後からしばらくの間は血圧が安定せず、血行が良い状態になっています。そこで半身浴をすると血圧変動によって動悸や息切れをおこす危険性があるばかりか、血行がさらに促進されて入浴後に疲れが増してだるく、めまいを起こす危険性があります。念のためお酒を飲んだ日は半身浴は控えた方がよいでしょう。

このように、意外と間違ったやり方で半身浴している場合も多く、その場合は脱水症状や息切れ、めまいなどを引き起こす危険性もあるので正しいやり方で実践してくださいね。

半身浴ダイエットでよくある質問疑問を解決

次に、半身浴ダイエットでよくある質問疑問に答えていきますので、理解を深めていただければと思います。

汗がダラダラかくまでやらないと意味なし?

半身浴は、汗を多くかくことを目的としているわけではなく徐々に体質を改善していくことを目的としているため、サウナのようにダラダラ汗をかくまでやらなくて大丈夫です。どちらかというとジワジワとにじみ出てくるイメージで、体質と入浴時間にもよりますがコップ1杯分ほどの汗をかきます。

毎日やらないと効果はでない?

忙しい方にとっては入浴時間を30分もとれない人もいますよね。そんな方は週末の時間があるときでもOKですし、1~3日おきでもOKです。もちろん毎日行ってもOKですが、毎日行ったからと言ってすぐに体質が改善するわけではないので、継続することが大切です。1~2週間もすると徐々に体に変化が現れますので、それと合わせて簡単な運動や食事管理をしっかりすると効率よくダイエット効果が得られてくるわけですね。

1日に多くできる方は、朝と昼、夜に分けて2~3回程度を目安に行いましょう。あまり1日に回数を多くすると水圧の影響で逆に体に負担がかかり、疲れやすくなってしまうので注意が必要です。

肌がツルツルになったと感じるのは一時的?

入浴後はお湯につかっているわけですから、水分で覆われて肌がツルツルで潤っている状態に感じられます。しかし、それは潤いを与えてくれる保湿因子が外へ出てしまっている一時的な状態で、とても乾燥しやすい状態になっています。そのため、お風呂上りには5分以内に化粧水や乳液などで保湿をして保湿因子の流出を止めてあげましょう。ただ、半身浴で使うぬるま湯の場合は熱湯よりも乾燥しにくい(熱湯は乾燥から守ってくれている肌の皮脂が抜けやすい)ので、乾燥肌の方にとってはぬるま湯のほうが肌にも効果的だと言えます。

やらないよりは健康になれる?

半身浴は、体質改善効果や冷え性改善、美肌効果など様々な効果をご紹介しましたが、薬を服用した後や体調不良、飲酒や食後を除いては健康的な生活を送れるきっかけにはなります。半身浴をしてるからといって「病気が治る」「痩せる」のではなく、あくまでも健康的な生活を送るための体質づくりを助けてくれるものという認識のほうがよいでしょう。健康は一つの要因ではなくて睡眠時間や食事のバランス、運動、ストレスなど様々な要因で成り立っているものなので、それらを考慮しながら半身浴を取り入れていくといいですね。

正しいお湯の量は?

半身浴は肩を出している状態ではなく、お湯が心臓あたりまでつからないみぞおち付近(おへそからこぶし1個分上くらい)までつかる状態で行います。お湯が少なすぎると体が温まりにくいですし、お湯が多すぎると肩などの上半身が濡れて冷えやすくなります。

また、入るときはザブン!と一気に入るのではなく、足先からみぞおちまでゆっくりかけ湯をして血圧が急上昇しないように意識しましょう。入浴後は両腕をバスタブから出して読書や音楽などでリラックスできるといいですね。

消費カロリーはどれくらい?

半身浴の消費カロリーも入り方や時間にもよりますが、約30分で50カロリー前後と少なめです。これだけ見ると「ダイエット効果がないのでは」と思うかもしれませんが、そもそも半身浴は速攻でダイエット効果を発揮するものではなく、長期的にダイエットしやすい体質をつくるという意味でダイエット効果があるわけですね。痩せやすい体質になったうえで運動や食事などを取り入ると効率的にダイエット効果が発揮されるので、長い目で取り組んでいきましょう。

正しい温度はどれくらい?

通常のお風呂の適温は41℃前後と言われていますが、半身浴だと少し高すぎてのぼせる危険性がありますので37~40℃の間にして実践してみてください。さきほどもご紹介しましたが、室内が冷えているとお湯の温度もすぐに冷えてしまうので浴室も25℃前後に設定しておくことをオススメします。

半身浴ダイエットまとめ

今回ご紹介した半身浴についてまとめると、次のようになります。

  • 半身浴のダイエット効果は即効ではなく長期的なもの
  • デトックスや冷え性改善、疲労回復などの効果が期待される
  • お湯が熱すぎる、飲酒後に入るなどの間違ったやり方だと脱水症状やめまいなどの危険性がある
  • 正しい方法を守っていれば、健康を効率的にサポートしてくれる効果はある

ダイエット効果ときくと即効性があるように見える半身浴ですが、あくまでも体質を徐々に改善してくれる一つの方法なので、長期的な目線で取り組んでみてくださいね。