仮想通貨は、オンラインゲームやコミュニティなどの特定のサービスで使うことのできる硬貨で、特定の国家の価値保障がないお金のことです。仮想通貨といえばビットコインを思い浮かべる人が多いですが、他にもイーサリアムやリップル、ライトコイン、ダッシュ、ネムなど様々です。規模も兆を超える大きい市場で、今後の利用拡大が期待されています。今回は、そんな仮想通貨で支払いができる実店舗はどのようなものがあるのかについて、今後増える可能性はあるのかもあわせてご紹介します。

日本で使える仮想通貨は?

さきほども触れましたが、「仮想通貨=ビットコイン」ではありません。今や仮想通貨は全世界で1,000種類以上もある巨大な市場にまで成長しています。しかし、全て日本国内で使えるわけではなく、日本の仮想通貨取引所に上場している仮想通貨は数十種類と世界に比べると少なめです。ということで、日本で使える主な仮想通貨の種類と特徴、市場規模を見ていきましょう。

仮想通貨名 特徴 規模
ビットコイン 世界初の仮想通貨で、規模が最大 約10兆円
イーサリアム スマートコントラクト(自立執行権ありの契約)※1 約3兆円
リップル ビットコインより決済スピードが早い 約1兆円
ビットコインキャッシュ ビットコインから分裂し、取引速度の向上など 約6千億円
ライトコイン ビットコインより決済スピードが早い 約3千億円
ダッシュ 匿名性が高い 約3千億円
ネム ビットコインなどのマイニングではなくハーベスティングを採用 ※2 約2千億円
ネオ アリババやマイクロソフトなどとの提携も噂され、中国のイーサリアムとも呼ばれる 約2千億円
モネロ 匿名性が高く、セキュリティも高い 約2千億円
イーサリアムクラシック イーサリアムから分裂し、ビットコインでいうライトコインのような位置づけ 約1,500億円
リスク スマートコントラストを採用 約800億円
ジーナキャッシュ スマートコントラストを採用 約600億円

※1 イーサリアムのスマートコントラクトは少し分かりにくいですが、これは「〇〇という条件を満たすことで、必ず◇◇する」というイメージの契約のことです。例えば、次にまた同じ店で買い物をしてくれたら必ず50%オフになります、のような契約をスマートコントラクトといいます。

※2 ビットコインなどでよく聞くマイニングとは、直訳すると「採掘」で、簡単に言うと仮想通貨の新規発行を行ってその所有者になることです。仮想通貨は通貨の価値を保証したり新規発行を行う日本銀行のような機関がありません。そのため、仮想通貨の新規発行量は期間や流通量で自動に制御される仕組みになっていて、専用アプリを用いた分散処理に参加して仮想通貨を新規発行した報酬として仮想通貨を得られることができます。

労力をかけた分だけ設けられる可能性があるため、投機手段として注目されているものの、新規発行専用のパソコンには個人のパソコンでは勝てず、電力をたくさん使う上に(すべて合わせると一国の電力相当量とも)富の集中を招いてしまうことにもなるデメリットがあります。一方のハーベスティングとは、簡単に言うとそんなマイニングのデメリットである電力や富の集中を解決するため、必要な費用が各段に低いシステムをつくってより多くの人が気軽に参加できるようにしたということです。

仮想通貨で支払いできる実店舗は?

今や1,000種類を超える仮想通貨ですが、ネット上での支払いだけでなく実店舗でも徐々に利用が可能になってきています。まずはネットで利用が可能なサービスの一部を見ていきましょう。

仮想通貨で支払い可能なネットサービス(一部)

通信サービス系

  • DMM.com(オンラインゲームや動画配信、DVDレンタルなど)
  • Bitcoinmall(仮想通貨決済専門のネットショッピングモール)
  • Touch mall(社会貢献型ネットショッピングモール)
  • Frienbr SHOP(水蒸気の香りと味を楽しむ雑貨などを販売)
  • CoolStuffFapan(海外向けの日本製品販売)

あまり聞きなれないショッピングモールが多いと思いますが、Bitcoinmallでは仮想通貨専門で運営しているというまさに時代の最先端をいくようなサービスですね。また、英会話サービスでも有名なDMMでも早速仮想通貨を利用可能で、今後同じようなDVDレンタルや動画配信をしているTSUTAYAやGYAO、楽天なども参入をしてくる可能性は高いです。

家電・AV系

  • iPhone修理など(アイラボファクトリー、リンゴ屋、EM storeなど)
  • Wi-Fi SAMURAI(モバイルWi-Fi接続機器レンタルサービス)
  • enColors(カメラレンタル、販売など)

家電・AV系では、iPhoneやWifiなど日本人はもちろん、外国人がよく使うような商品のサービスが多い印象です。海外では日本よりもビットコインをはじめとした仮想通貨が浸透しているところもあるので、ターゲット層は外国人をメインにしているところも多いですね。

食品系

  • キッチンマレーチャン(ハラル弁当やケータリング宅配など)
  • ジェイソン・ウィンターズ・ティー(ハーブティ販売)
  • Wafelhuis(ワッフル店)

食品系の仮想通貨対応のネットショップは意外に少なく、こちらもハラルフードなど外国人を意識したサービスがあります。ハーブティやワッフルもそう見ると外国人が多いような気がしてしまいますね(笑)

ギフト・チケット系

  • amaten(電子ギフト券売買)
  • コインギフト(各種コインギフト券など購入)
  • チケットキャンプ(チケット売買サイト)

ここまでDMM以外はあまり馴染みのないものが多かったですが、利用者500万を超えるチケットキャンプもチケット業界では初のビットコイン決済対応になりました。この流れを受けて、各チケット業界でも仮想通貨決済が進むかもしれませんね。

その他

  • ケイメノ株式会社(塩分添削サービス)
  • スキャンマン(派遣型スキャン代行サービス)
  • ゲソてん(オンラインゲームサイト)
  • ビジネス文章力トレーニング講座(オンラインビジネス文章添削講座)
  • CAMPFIRE(クラウドファンディングサイト)
  • ドキュメントプラス(パワーポイント文書作成代行)
  • 弁財天神社電子堂(ネット神社)

オンライン添削やクラウドファンディングなどネットの方が効率のいい業界はビットコインを筆頭に仮想通貨を取り入れていますね。とはいえ、ネットの業界でも100社程度しか導入していないのは意外な結果と言えるでしょう。

仮想通貨で支払い可能な実店舗(一部)

仮想通貨で支払い可能な実店舗は全国に及ぶため、全国各地のチェーン店や地域ごとに使える代表的なお店をご紹介していきましょう。

全国チェーン系

  • 聘珍楼(老舗中華料理店)
  • ビックカメラ(家電量販店)
  • コジマ(家電量販店)
  • ソフマップ(家電量販店)
  • メガネスーパー(メガネやコンタクト、補聴器など)
  • トミヨシミュージックスクール(ギターやベースなどの音楽教室)

家電量販店はテレビや雑誌などでも大々的に取り上げられているのでご存知の方も多いのではないでしょうか。一方で聘珍楼やメガネスーパーなどの老舗店がいち早く導入しているのは意外ですよね。これを皮切りに、全国チェーンのお店がどんどん仮想通貨に参入してくる可能性は高いです。

北海道・東北地方

  • インパクトジム(札幌市のスポーツジム)
  • Light Bar(札幌市のDJ BAR)
  • Neo Japanese Bar桃太郎(函館市のエンターテインメントBar)
  • スーパースカルプ発毛センター(発毛サロン)
  • 平岸脳神経クリニック
  • 民宿はまなす(気仙沼市の宿泊施設)
  • オーガニックお米の専門店

数は少ないものの、バーやサロン、クリニック、宿泊施設など続々と導入し始めていて、このように注目されるという意味では宣伝効果も期待されますね。バーやスポーツジムはこういった最先端の技術を導入するイメージもありましたが、クリニックや民宿などは慎重なところも多いので意外ですよね。

関東地方

  • サロン・エクセル(蕨駅近くのビューティーサロン)
  • チェックマン(上尾市の自動車販売店)
  • The Pink Cow(六本木のレストランバー)
  • Hackers Bar(六本木のバー)
  • awabar(六本木の泡専門バー)
  • AMENRO LA FIESTA(六本木のメキシコ料理店)
  • Two Dogs Taproom(六本木のダイニングバー)
  • dining&bar KITSUNE(恵比寿のダイニングバー)
  • 銀座沼津港(回転寿司屋)
  • にくがとう(人形町駅近くの焼肉屋)
  • 天現寺ガーデン(広尾のイタリアンレストラン)
  • ワイズワイス(新宿の招待制スナック)
  • MINEDRIP COFFEE LAB&LOUNGE(目黒のドリップコーヒー専門店)
  • Futaba jewelry銀座店(銀座のジュエリー販売店)
  • puarra(青山の整体サロン)
  • 銀座secret(リンパマッサージ小顔矯正専門サロン)
  • 東京銀座シンタニ歯科口腔外科クリニック(銀座の歯科医院)
  • 安心お宿プレミア新宿駅前店(カプセルホテル)
  • ジャパン・ダンス・アート(ダンススクール)
  • フォトスタジオマネージュ(池袋のフォトスタジオ)
  • H.I.S(旅行会社)
  • L.I.K.学習室
  • 都築歯科クリニック(横浜市)

関東はさすがに多く、サロンやレストラン、ジュエリー、クリニック、ホテル、ダンススクール、旅行会社など意外と使えるところは多いことが分かります。外国人の多い六本木や新宿あたりのレストランは特に仮想通貨決済okにしているところが多い印象ですね。

東海・中部・中越地方

  • 厳選ワイン飲み放題の店 肉バル横丁(新潟駅近く)
  • 遊びBAR JOKER(新潟市のスポーツバー)
  • LOUVRE(金沢市のホワイトニングや美容室など)
  • 海鮮屋台シジミ屋(松本市の屋台風居酒屋)
  • 白馬樅の木ホテルレストラン
  • 居酒屋ひのき(静岡市の海鮮居酒屋)
  • 餃子BAR椿家(静岡市のバー)
  • パティスリーゲンズ(名古屋市のケーキ専門店)
  • Italia Bar Ponte(名古屋市のイタリアンバル)
  • 名古屋タワーサイドクリニック
  • Spiritune(名古屋市の整体サロン)
  • 水越法律事務所(名古屋市の法律事務所)
  • エステイトジャパン株式会社(名古屋市の不動産会社)
  • 名古屋ウエストゴルフクラブ

東海・中部・中越地方は居酒屋やレストランが多いですが、名古屋はサロンや法律事務所、不動産業なども仮想通貨決済を取り入れているところも多く、都市の人口に比例して導入も増えているような印象を受けます。

関西・中国・四国地方

  • Bar祇園(京都のトラディショナルバー)
  • AnotheC kyoto(モダンジャパニーズレストラン)
  • YOSAPRARK(エステ)
  • 京都英会話教室AAAアカデミー
  • フリースタイル鍼灸接骨院(奈良県の接骨院)
  • レストランバーローレンス(大阪梅田)
  • Space Station(ビデオゲームバー)
  • 癒ロイド(大阪日本橋のメイドバー)
  • 美容室Praion
  • プリンセスケーキアリス(心斎橋のケーキ屋)
  • キャンドルスタジオルミエール(大阪市のキャンドルスタジオ)
  • からあげ専門店チキン・ハート(神戸)
  • 神戸マリンスポーツ体験施設
  • 鯉川中央薬局(神戸市中央区の調剤薬局)
  • RCCO(鳥取市の肌質改善専門店)
  • Cafe&Dining PEACH(岡山市のダイニングバー)
  • m(高知県の予約制サロン)
  • 整体寮院気楽堂(松山市の整体院)

京都や大阪の都心部は居酒屋やバーが中心ですが、それ以外のところはエステや整体院が仮想通貨を取り入れているところが多いです。

九州・沖縄地方

  • 着物の着付けと教室の池田
  • マイグラントサイクリング(博多の宅配専門レンタサイクル)
  • リックス整体(福岡市の整体院)
  • オーダースーツ&シューズMODENA
  • FUTURE EXCHANGE JAPAN(福岡市の外貨・ビットコイン両替店)
  • BARリトルフェザー(熊本市のバー)
  • 人形のかわの
  • barドメスティカ(大分市のバー)
  • 雀のお宿(宮崎市のカラオケスナック)
  • Luxury Bar Jewel(高千穂の隠れ家バー)
  • SHAMROCK(延岡市のダイニングバー)
  • キッチンケン(鹿児島市の洋食レストラン)
  • Cucina Naha(那覇市のイタリアンレストラン)
  • 回(那覇市の創作料理居酒屋)
  • Resort Cafe KAI(沖縄の本格リゾートカフェ)
  • Hair Salon Itsuko+(那覇市のヘアサロン)
  • スピードレンタカー(那覇市のオープンカー専門レンタカー)
  • ダイビング&マリンショップシートラベラー(那覇市のダイビングセンター)
  • Bit Express(那覇市の仮想通貨両替商)

九州、沖縄地方は意外と仮想通貨の導入がされていて、仮想通貨の両替専門店などもあるほどです。沖縄はカフェやレストラン、居酒屋、サロン、レンタカー、ダイビングなど観光向けのお店が続々と仮想通貨決済を導入していて、東京や大阪にせまる勢いなのが印象的です。

このように、東京や大阪のような都心部だけでなく全国各地の色々なジャンルで仮想通貨導入がすすんでおり、ネット上よりも実店舗で使えるところのほうが多いというのが驚きですね。今のクレジットカードのように、数年後には当たり前の決済方法に変わっているのかもしれませんね。

日本と世界での仮想通貨のとらえ方の違い

今まで仮想通貨の取引量は中国が最も多かったのですが、日本はそれを抜いたと言われるほど活発な取引が行われています。そうした状況を受けて、2017年に仮想通貨法(情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための銀行法等の一部を改正する法律案要綱)が施行されました。

この中で、仮想通貨とは「買い物やサービスを受けるときに対価として支払いできる価値のあるもの」「法定通貨である日本円と交換ができるもの」と定義しています。

世界で最も取引されているビットコインもこの条件を満たし、正式に仮想通貨であることが認められ、取引で儲けた分には課税されるようになりました。今後も様々な仮想通貨が認められれば、同様の措置がされるものと思われます。つまり、日本では仮想通貨は正式な「通貨」として法的に認められたということですね。日本の他にも、アメリカやイギリス、オーストラリア、カナダは国が法的根拠を与えて認めており、給料をビットコインでもらったりATMを設置したりしているところもあります。

一方で、法的に認められていない、または禁止にしている国々もあります。例えばエクアドルやボリビアではビットコインは違法で、違反すると没収や起訴されることもあり、実際に逮捕者も出ています。

また、そこまでではありませんが厳しい制限をかけている国もあります。取引量が高い中国もそのうちの一つで、ビットコインの流通が増えすぎて中国元の利用率が少なくなってしまうという理由で規制がされているようで、今後は規制緩和がされるかもしれませんがまだまだそこには時間がかかりそうです。他にも、ロシアや体、インドネシア、コロンビア、台湾、ヨルダン、レバノンなどは中国同様に自国の通貨がビットコインなどの仮想通貨に流れてしまうことを懸念して、使用には慎重な姿勢を見せています。

まとめ

今回の内容をまとめると、次のようになります。

  • 世界では1,000種類以上の仮想通貨があるが、日本で使える仮想通貨は十数種類
  • 全国チェーンや各地のバーやサロン、整体、旅行会社など様々な業界で仮想通貨決済が進んでいる
  • 日本では2017年に仮想通貨法ができて正式に認められたが、世界では慎重な国も多い。

普段は慎重な姿勢を見せる日本ですが、正式に仮想通貨の法律を整備して認めた国としては世界的にも早い方です。国の法律ができたわけですから、今後はどんどん導入する企業も増えることとになるでしょう。今後も仮想通貨から目が離せませんね!